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当研究室は、浮揚オプトメカニクスに関する世界的プロジェクトLeviNetに参加しています。
レーザーなどを用いて空中に浮かべたナノ粒子を浮揚ナノ粒子と呼びます。特に真空中の浮揚ナノ粒子は、あらゆる物質から隔離されている、という他の系にはない特長を持っており、物性研究から精密測定まで、これまでにない様々な応用が期待されます。この新しい研究分野は、浮揚オプトメカニクスと呼ばれています。
我々の研究室では、真空中の浮揚ナノ粒子の極限的な冷却と、それにより可能となる新しい物理の開拓に取り組んでいます。特に、ナノ粒子の重心運動を量子基底状態付近まで冷却し、その運動の量子性を探る研究を進めています。最近になり、ナノ粒子の重心運動を冷却する効率のよい手法を開発・実証し、この手法を用いて、光格子中のナノ粒子の運動を基底状態付近まで冷却できることを示しました。詳しくはこちら。さらに、応用を考えた場合に非常に重要な、中性のナノ粒子を基底状態へと冷却する技術を開発しました。詳しくはこちら。また、荷電ナノ粒子をイオントラップに捕捉し、冷却する研究も進めています。詳しくはこちら。将来的には、内部状態をも超低温へと冷却し、新しい物性研究の舞台とすること、さらには重心運動と内部状態、双方を含む量子系の振る舞いを探ることを目標としています。詳しくはこちら。
図:赤外レーザーを打ち返して生成した光格子に、ナノ粒子が空気中で捕捉 されている様子。観測のために緑色のレーザーを照射している。
最近の研究成果
2024/10/17
Quantum Physics with Trapped Particlesにて講演(相川)およびポスター発表(神庭)を行いました。
2024/10/11
ウィーン大学にてセミナー講演を行いました(相川)。
2024/10/10
インスブルック大学にてセミナー講演を行いました(相川)。
2024/9/27
The 14th Japan-US Joint Seminar on Quantum Electronics and Laser Spectroscopyにて講演を行いました(相川)。
2024/9/18
Quantum Engineering of Levitated Systemsにて講演を行いました(相川)。
2024/8/22
LeviNet - Zhejiang joint conference on Optical Tweezers in Vacuumにて講演を行いました(相川)。
2024/5/31
理学部1号館小柴ホールにてコロキウムを行いました。
2024/5/21
Czech-Japan workshop on quantum informationにて講演を行いました(相川)。
2024/4/24
相川研究室では助教を公募しております。
締め切りは5月31日となります。
2024/4/1
相川研究室は東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
(本郷キャンパス理学部1号館)へ移転しました。
特任助教川アさん、D1原君、M1浮谷君が研究室に加わりました。
神庭君が日本学術振興会特別研究員DC2に、
原君が東京大学SPRING GXにそれぞれ採択されました。
2024/3/26
加賀谷君、中野君、榎が修士を修了し、古謝君、田中君が研究室を卒業しました。
2024/3/22
ERATOキックオフワークショップ「情報物理学の新展開」にて講演を行いました(相川)。
2024/3/21
日本物理学会2024年春季大会にて講演を行いました(榎、神庭)。
2023/12/1
ナノ粒子の6自由度全てをフィードバック冷却する実験の論文がNature communications誌に掲載されました。
2023/11/28
OISTにおけるワークショップ「Feedback in Quantum Machines 2023」にて講演を行いました(相川、神庭)。
2023/10/31
中性ナノ粒子に対して飛行時間法で運動量測定を行う実験の論文がPhysical Review Letters誌に掲載されました。
2023/10/1
相川研究室は、本年10月より開始される以下の2プロジェクトに参加します。
・ERATO「情報エネルギー変換」(総括:沙川貴大教授)
・CREST「浮揚ナノ粒子が拓くハイブリッド量子」(代表:上田正仁教授)
研究員を募集していますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。